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正中離開とは?原因や形態別の症例・治療法について

正中離開とは

正中離開とは上顎中切歯間に隙間が開いている状態の不正咬合を言います。原因は大きく分けて2つの事が考えられます。中切歯間に何かが介在している場合と歯が排列する場所が大きい、あるいは歯が小さい場合です。

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正中離開になってしまう原因

上唇小帯の付着異常

上口唇と歯茎を結んでいる紐のような結合織を小帯と呼びます。この小帯が中切歯の間に入り込んしまい中切歯が開いた状態になっています。

上唇小帯付着位置異常の治療法

中切歯を矯正治療で寄せます。正中離開を治してから上唇小帯を外科的に切除します。結合組織なので切除と言っても外来で処置が可能です。アイ矯正歯科では経験豊富な口腔外科医に依頼します。

歯のサイズ:側切歯が矮小歯(わいしょうし)

中切歯の横の歯を側切歯と呼びます。この側切歯が小さい(矮小歯)だと場所が余ってしまい正中離開になります。

矮小歯の治療法

矯正治療で隙間を閉鎖します。噛み合わせ、あるいは審美的な事によって側切歯をラミネートベニヤやレジン(樹脂)などで修復し正常なバランスの取れた大きさにする場合があります。これについては術前に患者様のご希望をお聞きして計画しておく必要があります。

歯の本数が少ない、側切歯の先天欠如

上顎側切歯がもともとない患者様がいます。これを先天欠如と言います。側切歯は先天欠如がよくある部位です。側切歯がないので中切歯がバラバラと移動してしまい正中離開になります。側切歯は大きさにも個人差あります。

歯の本数が多い:正中過剰歯

中切歯の間の正中部は過剰歯が頻発する部位です。過剰歯は正常な歯ではなく余分な歯です。過剰歯を抜歯して矯正治療をおこないます。

正中埋伏過剰歯の治療法

正中埋伏過剰歯はよく見られます。このレントゲン写真の黄色の枠の中に過剰歯があります。そして埋まっています。斜め上方を向いています。これを逆生歯と言います。鼻に向かった形で埋まっています。歯の移動に支障があれば口腔外科に依頼して抜歯して頂きます。位置によっては隣の歯の歯根を傷つけてしまう怖れがあります。CT撮影をすれば三次元的な位置関係がはっきりします。歯の移動に障害がなければ抜歯する必要はありません。

歯の大きさと顎の大きさに問題がある場合

顎が大きく歯が小さい。このために上顎は正中離開、下顎は空隙歯列弓(すきっ歯)になっています。このまま矯正治療せずにかぶせ物で治そうとすると大きな歯になってしまいます。また歯を削る量も増加します。そこで矯正治療をおこないました。

修復した時の大きさのバランスを考慮に入れて慎重に歯を排列しました。この状態でも歯と顎の大きさのアンバランスがあるためにすべてを矯正治療で閉鎖する事は不可能です。そこでかぶせ物を得意にしている歯科医に依頼してなるべく歯を削合しないようにかりの歯を入れて頂きました。

標準的な歯の大きさになりました。まだこれはかりの歯です。この状態で暫く保定し安定したらきれいな歯をかぶせて頂きます。

癖:母子吸引癖(ぼしきゅういんへき、指しゃぶり)などの口腔習癖

拇指吸引癖は指にタコができるほど強く吸引します。そのために上顎中切歯は前方に傾斜し、拇指が入りやすいような歯並びになります。そのために中切歯が離開してしまいます。ただし、3歳児までは正常な行動という意見もありますす。長期間、あるいは学童になってもおこなっているようなら早期にやめさせる必要があります。開咬や上顎前突になりやすいです。

まずはどうして指を吸っているのか?患者様本人とよく話し合う事が重要です。特に下にご兄弟がいる場合には寂しいからと言った事があります。頭ごなしに注意するのは逆効果です。指以外に他の部位を吸っていたりします。

成長発育、異常ではない:みにくいあひるの子の時期(ugly duckling stage, アグリダックリングステージ)

上顎前歯は萌出してくる時に外側に傾斜してはえてきます。この時期の正中離開は異常ではありません。犬歯がはえてくると自然に正中離開は閉鎖します。治療の必要性もありませんが、矯正歯科専門歯科医に判断して頂いた方が無難です。

正中離開の代表的な治療例

前歯部に大きな隙間のある正中離開症例です。この症例は上顎両側の側切歯(2番目の前歯)が先天欠如しています。そのために空隙歯列になっていました。

上顎右側側切歯はインプラントを埋入しました。左側はそのままです。インプラントを1本埋入して2本分の隙間を埋めました。インプラントの費用を節約できました。

 

裏側矯正(舌側矯正)に関してのより詳しい解説はこちら

治療例

治療例No.153 正中離開 空隙歯列 先天欠如

治療例No.193 正中離開 空隙歯列弓

治療例No.64 正中離開 すきっ歯

 

福井 只美
 

このブログの執筆者
福井 只美医師(日本矯正歯科学会指導医・認定医)

リンガルブラケットについては長年の経験があり、
自身で開発したダブルワイヤーテクニックを用いた治療を得意としております。                
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