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リンガルブラケット矯正法 double mushroom archwire technique

ダブルアーチワイヤーテクニック(double mushroom archwire technique )

ダブルアーチワイヤーテクニックはアイ矯正歯科クリニックで生まれたテクニックです。如何にしてリンガルブラケットを用いた治療のクオリティを上げられるか?というのは私どもアイ矯正歯科クリニックの課題でした。その一つの答えがこの治療法です。手間を惜しまず手は抜かない。丁寧な治療を心がけています。

 

フジタのリンガルブラケットはマルチスロットです。

フジタメソッドのブラケットは世界で唯一のマルチスロットブラケットです。これは世界で類を見ないブラケットです。これは歯の裏側から治療をおこなうためにあらゆる場所からアプローチできるようにしたブラケットです。フジタメソッドはご存知のように世界ではじめてリンガルブラケットを開発し、症例報告を世界に発信した藤田欣也先生が作ったものです。40年間改良を重ねてきました。6回の大きな変更遂げて現在はこれ以上はないというレベルにまで向上しています。

この写真は小臼歯用のフジタ第6世代ブラケットです。私が大学の基礎系の研究室で実体顕微鏡下で撮影しました。見ていただくと上段、そして横、真ん中に穴が開いているのがわかると思います。ブラケットは歯の裏側に装着するので白くする必要がありません。見えません。アーチワイヤーを入れて矯正力を加えることのできる2つのスロットとauxiliary用(補助的な装置を作用させる)の縦穴があいています。この多機能性をマルチと呼び、そして溝をスロットと呼びます。これでマルチスロットになります。このスロットを両方とも同時に使うというのは、実は開発した藤田博士も考えていなかったそうです。これまではほとんどはオクルーザルスロットを使用して治療していました。私はこの2つのメインスロットを同時に使用する事によって確実な歯の移動を実現しました。double mushroom archwire technique と名付けました。すでに論文発表(2015年)しています。ではこの治療法について解説していきます。

 

(1)歯の排列

材質の違うワイヤーを2本装着する。

超弾性ワイヤーと通常の材質のワイヤーを組み合わせます。それによってグリーンのサークルでかこっているように側切歯が徐々に排列してきます。歯を動かすと必ず作用と反作用があります。その反作用はすべての歯で受けてもらう事によって消滅させる事ができます。作用は側切歯を排列させます。歯にむだな動きをさせる事がありません。

 

(2)歯の平行移動

2本ワイヤーを装着する事で歯の平行移動が可能になる。

黒い矢印は歯の抜いた場所を隠すための仮の歯です。アイ矯正歯科クリニックでは装置を表側に装着する事はありません。そこで前から見て抜いた場所が目立つようでしたらこうして歯があるようにします。

 

レントゲン写真から上下2段にワイヤーが入っています。これは歯を平行移動させるためです。矯正力は歯冠部(頭の部分)にしか加えられません。歯根が長いので歯は引っ張られた方向に傾斜しがちです。これは表側のブラケットでも同様の現象は起きます。そこで上下2段に平行にワイヤーを装着します。電車のレールをイメージして頂ければ理解しやすいと思います。

 

(3)前歯の後方移動

歯軸傾斜角度のコントロール

歯を抜いて治療する場合に前歯の角度をコントロールする必要があります。この時にも上下2段のワイヤーを使用します。特に下顎の前歯で使用します。少し専門的な事ですが下顎前歯と下顎との間で作る角度は成人の日本人女性の平均値は93.8度です。上顎前歯は104.34度でかなり下顎前歯の角度は小さいです。そこでアーチワイヤーを2本装着し、下顎前歯が過剰に内側に傾斜しないようにします。上顎に使用する事もあります。

この技術は私どもアイ矯正歯科クリニックの治療結果をかなり向上させました。しかし、かなり高い技術を必要とする所が欠点です。しかし、矯正治療には薬はないという現実があります。矯正歯科医が具体的に患者様に向き合っておこなうことは一つずつワイヤーを調節し歯を動かすことです。手間をおしまず毎日この治療法をおこなっています。患者様にとって違和感や痛みが増すという事はありません。

 

ダブルワイヤーに関する論文

 

Reserch

 

Fukui T,  Fukui K, Tsuruta M, Galang TM. Invisible treatment of a severe Class I crowding with multilingual bracket system using new double mushroom archwire technique in a young adult female patient. J World Fed Orthod. 2015; 4: 151-161.

ダブルワイヤーテクニックに関する海外招待口演

1.Fukui TA new double wire technique in the Fujita method” key note speaker, the 4th Congress of Korean Association of Lingual Orthodontists, Catholic University of Korea, Seoul, Korea (KASLO). 2011.4.17.

 

2.Fukui T. “Double Archwire Technique for the lingual bracket treatment with Fujita Lingual Bracket”. key note speaker, the 6th Scientific Congress of World Society of Lingual Orthodontics. Coex, Seoul, Korea. 2015.7.3-5.

 

3.Fukui.T. 隐形治疗:Fujita 舌侧托槽和蘑菇型弓丝

Invisible Treatment:Fujita lingual bracket and mushroom archwire. 北京、2018年12月22日

 

この方法を思いついたのは、10年以上前のある金曜日の夜中見た夢に出てきました。朝起きて大興奮です。診療所から藤田先生にお電話してこの件についてお話しました。突然の電話にも関わらず1時間以上説明し、意見を交わしました。すでにフジタのブラケットは完成の域に達していました。このブラケットのスロットは日本人の正常咬合者のデータから算出されています。そこで2つのメインスロットの距離や角度の関係などを詳しくお聞きしました。“これは先生の方法でいいんじゃんないですか”と言ってくださいましたが、“私はこのブラケット有りきの方法なのでフジタメソッドの中のダブルワイヤーテクニックとしてください”と言いました。この会話はいまだに忘れられません。当時、リンガルブラケットの特徴的な歯の動きに悩んでいた時期でもありました。夢に出てきた事が役に立ちました。友人に話すと“矯正バカだ!!”と呆れていました。今では患者様ごとに考えアーチワイヤーを2本入れたり、1本にしたり、状況に合わせて調整しています。ベストを尽くす事が重要です。

 

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