Case No.177
乱杭歯治療例
男性 20代 栃木県栃木市
治療例No.186 狭い歯列と著しい叢生(狭窄歯列弓)
来院時の写真
気になっている点(主訴): 八重歯 乱杭歯
上下の歯列弓の形が狭窄しています。特に下顎前歯のデコボコや重なりすごくて最初はどうやって治療しようか?私たちも悩みました。上下歯列を拡大する事から始めました。上下の歯列を拡大すると言う行為は成人ではあまり行わない事です。
とてもよく治しましたので経過をお見せします。
上下リンガルブラケットでの治療開始です。
治療中の写真
如何でしょうか。歯列の形態もU字型に整いました。デコボコも消失し心配した歯茎の退縮やブラックトライアングルもできませんでした。
これからは保定装置リテーナーを頑張って使用してください。
表側には装置は一切装着していません。アンカースクリュなどの外科処置はおこなっていません。
院長 福井の診断ノート
診断名 :
狭窄歯列弓を伴う叢生症例
〈骨格の問題〉上下顎骨の位置には異常はありませんでした。
〈歯の問題〉歯列弓が狭窄していました。歯槽基底部(歯列の下の骨の部分)は狭窄していませんでした。そこで歯列弓の形をU字型にするために上下歯列を拡大しました。成人の患者様では歯列の拡大は注意しなければなりません。骨は成長しないから、大きくならないからです。慎重に行いました。その後に激しい叢生を改善するために小臼歯の抜歯を行いました。歯の動きなどとても反応がよく、しかも患者様が協力的だった事で大変良い結果を得る事ができました。
抜歯部位 : 上下顎両側第一小臼歯
治療に使用した装置 : クワッドヘリックス、バイヘリックス、リンガルブラケット
この治療に関して考えられるリスク(副作用)
歯列弓の幅が狭いです。歯列の拡大による歯肉退縮に注意が必要です。
治療期間 : 34か月
費用 : 費用 : 135万円~155万円(税込)
※費用については分割払いが可能です。詳しくはこちら
患者様の声
始めてすぐは逃げ出したいぐらい痛くてつらかったです。
やってよかったです。ありがとうございました。
担当医より
歯列の拡大が痛かったのだと思います。患者様はよく理解してくれていたと思います。それが最初は痛かったというコメントに表れています。
大変難しい症例でした。特に下顎前歯の叢生が激しいのでそれをどうやって改善したらよいか?悩みました。上下の歯列の前から5番目の小臼歯あたりから狭窄しています。しかし、過剰に広げてしまうと歯肉退縮が起きてしまいます。それはすでに成長発育がないので、骨は増えないからです。細心の注意を払いました、歯列弓の形がU字型になるまで少しづつ拡大して行きました。
遠方から通って頂きました。私も患者様と同じで治療結果は大満足でした。ありがとうございました。すべて裏側から治療しました。アンカースクリュウなどは入れていません。