Case No.140
出っ歯過蓋咬合治療例非抜歯(仮)
男性 10代
治療例No.149 若年者の上顎前突 非抜歯
来院時の写真
気になっている点(主訴): 出っ歯
他の矯正歯科医院から転院されてきた患者様です。リンガルブラケットを求めてのことです。その時は12歳でした。
まず最初に上顎顎外固定装置(ヘッドギア)を使用しました。この装置は上顎骨の前方への成長を抑制する目的で使用しました。上顎骨の前方成長は10歳頃がそのピークだと考えられています。少し年齢的には過ぎていましたが最後の望みにかけました。下顎骨の前方成長は13歳?15歳ですので上顎骨は早い時期に成長が終わってしまいます。もちろん個人差はあります。毎日家にいるときは使用してくれました。その後リンガルブラケットへの治療に移行しました。
治療中の写真
あと少しで装置が外せます。最後方臼歯の第二大臼歯が生えてきて、これを咬合させて治療を終えることにアイ矯正ではしています。この歯は親知らずではありません。この第二大臼歯が萌出して咬合してすべての歯がそろいます。いい加減な治療はしません。
この時点で16歳の青年になっていました。上顎顎外固定装置(ヘッドギア)をよく使用してくれたので歯を抜かずに治療を終えました。
理想的な治療が行えました。成長期に治療を始めると歯を抜かずに治療できる可能性が増します。骨格的な不正にも対応できます。若年者の患者様の場合はやはり保護者の方の矯正治療への理解と協力が不可欠になります。彼はとても幸せです。そしてよく指示通り頑張りました。
上顎顎外固定装置(ヘッドギア)+リンガルブラケットです。お子様をお持ちの方は参考になると思います。
今回もアンカースクリュウなどは使用していません。歯も抜いていません
掲載にご協力ありがとうございました。
院長 福井の診断ノート
診断名 :
上顎前突
歯と骨格ともに上顎前突の傾向を示しました。まずは上顎骨の成長抑制、大臼歯の咬合の改善をおこなう事にしました。結果、歯を抜かずに治療を終えることができました。
抜歯部位 : 非抜歯
治療に使用した装置 : 上顎顎外固定装置(ヘッドギア)+リンガルブラケット
この治療に関して考えられるリスク(副作用)
成長発育を利用した治療をする事によって非抜歯での治療が可能になりました。治療期間が長くなるので患者様の理解が重要になります。
治療期間 : 24か月
費用 : 費用 : 135万円~155万円(税込)
※費用については分割払いが可能です。詳しくはこちら
担当医より
保護者の方の理解と協力、本人の努力で歯を抜くことなく上顎前突の治療に成功しました。患者様が治すという気持ちが強いと結果もよくなります。リンガルブラケットを求めて転院までしてくれてありがとうございました。すべての治療はリンガルブラケットでおこないました。周囲のお友達には矯正治療をしていた事を気づかれなかったはずです。