Case No.107
乱杭歯治療例
男性 20代 横浜市鶴見区
治療例No.112 第一大臼歯が残根状態で抜歯しました。大臼歯抜歯症例
来院時の写真
気になっている点(主訴): 前歯の交叉咬合 虫歯による残根
右側の側切歯(前から二番目の歯)完全に内側に入っています。そのためにお顔のまんなかと歯列の正中がづれています。上の歯の正中はお顔のまんなかにないと違和感を感じる方が多いです。これは乳歯がはえかわるときに左右対称にはえかわらなかったために起きる事だと考えられます。さらに上の左側第一大臼歯が残根状態です。これは保存不可能で抜歯になりました。
虫歯によって抜歯した歯の空隙を矯正治療で閉鎖することができます。では治療が進んだところをお見せします。
治療中の写真
上顎左側にあった第一大臼歯の場所はなくなりました。
前歯の正中も合いました。かみ合わせも問題ありません。
あともう少しで装置が外れます。
矯正治療で歯を抜くことはあります。アイ矯正歯科クリニックでは、よく歯を吟味して決めます。第一大臼歯は6歳ではえてきます。もっとも早くから口の中にある永久歯です。この患者様は27歳になります。こうして長い間に虫歯が進行して抜く必要があるような場合は、この歯を抜いて矯正治療を行います。こうすることによって歯並びもよくなるし、さらに抜いた歯の場所にインプラントやブリッジなどにする必要がありません。
最近になってアンカースクリュウをする医院が多くなってきています。
患者様からの問い合わせもあります。私どもアイ矯正歯科クリニックでは現在はおこなっていません。以前は一部の患者様におこなっていました。論文も書いたことがあります。でも今は必要性を感じていません。先日セカンドオピニオンで来院された患者様がアンカースクリュウを埋入されていました。装置は上だけが裏側についています。アンカースクリュウはなんと上の歯の犬歯の所に埋入されていました。表側です。これだと笑うたびにネジが見えてしまいます。すごく違和感を覚えました。さらに何の目的で埋入したか?わかりません。 余分な費用を支払うだけです。
院長 福井の診断ノート
診断名 :
保存不可能な大臼歯がある前歯部叢生症例
上顎右側は保存不可能な状態でした。歯根が残っていただけです。そこでその歯を抜いて矯正治療する事になりました。
抜歯部位 : 上顎左側第一大臼歯が保存不可能なために抜歯 左側第一小臼歯、下顎両側第二小臼歯
治療に使用した装置 : リンガルブラケット
この治療に関して考えられるリスク(副作用)
上顎左側第一大臼歯は保存不可能な状態です。矯正治療中のう蝕には注意が必要です。毎回来院時にブラッシング指導、スケーリングを行います。
治療期間 : 32か月
費用 : 費用 : 135万円~155万円(税込)
※費用については分割払いが可能です。詳しくはこちら
担当医より
第一大臼歯の状態が悪く保存不可能です。そのためにこの歯を抜歯してその場所を使って前歯を排列しました。第一大臼歯が完全に抜歯されていなかったのが幸いしました。長い期間抜いたままになっていると抜いた場所の骨が痩せてしまい、骨や粘膜も硬化してしまいます。矯正治療で空隙の閉鎖は不可能になります。すべての治療はリンガルブラケットで行いました。空隙は閉鎖できました。インプラントやブリッジは必要ありません。