治療例 No.15 小児の上顎前突　アクチバトール＋ヘッドギア（上顎顎外固定装置）

来院時の写真

気になっている点（主訴）： 出っ歯　上顎前突

10歳の男子です。上顎前突（出っ歯）を主訴に来院しました。
前歯は永久歯にはえかわっていますが、横の方（側方歯群）の歯は乳歯のままです。
これからはえかわりが始まります。
こういった10歳という年齢は上顎骨も下顎骨もこれから成長します。
矯正は歯だけとは思わないでください。
お子さんの場合は成長を利用して治療するのがベストなんです。
そこで上顎の成長を抑制し、下顎の成長を促進させてあげることにしました。

ヘッドギアと呼ばれる上顎骨の成長抑制を行う装置とバイオネータと呼ばれる下顎骨の成長促進させる装置とを組み合わせて使用することにしました。

治療中の写真

お口の中にはバイオネータが装着されています。
この装置は下のあごを前に出した状態で維持できるようになっています。
そのために下顎が前方に成長しました。

横顔です。特に口元を見てください。
上顎骨の成長を抑制し、下顎骨の前方への成長を促進したために
きれいな横顔になりました。ブラケットを装着して非抜歯で排列しました。

治療にはタイミングが必要です。
骨格に原因がある場合は成長とともに治療することによって
大変よい結果が得られることがあります。
また成長期に治療したために歯を抜かずに治療ができました。
歯を抜かずに治せる確率がかくだんと増えます。

通っていただいている間、ブラッシング指導も行っているので虫歯もありません。
大変よい結果なので掲載させていただきました。