Case No.154
乱杭歯
女性 30代
治療例No.163 叢生 う蝕(虫歯)の治療の多い患者様 翼状捻転
来院時の写真
気になっている点(主訴): 翼状捻転 乱杭歯
上顎前歯部などに大きくレジン充填(樹脂が詰められている)状態です。
他の歯もほとんど治療を受けた跡があります。
意外に思われるかも知れませんが上顎前歯のう蝕罹患率は高いです。
簡単にブラッシングできそうですが、下顎前歯に比べると高いです。
しかも充填されているものが中途半端な物ばかりでとても心配な状態でした。
歯が重なっているとやはり満足のいくブラッシング、治療はできません。
矯正治療後に必要な所はやり直すことにしました。
治療中の写真
治療がある程度進んだ状態です。
通常なら前から4番目の小臼歯を抜いて治療すると言うのが
矯正の世界では一般的です。
しかし、成人矯正の場合はそうは行きません。
この方の場合は上顎左側の第二大臼歯の状態が悪く
上顎左側を抜歯して親知らず(第三大臼歯)を使用すると言う事になりました。
やはり状態の悪い歯を残して状態のよい歯を抜くわけにはいきません。
従って他の部位は小臼歯を抜いて、上顎左側については第二大臼歯を抜いて
親知らず(第三大臼歯)を第二大臼歯の代わりに使用する事になりました。
こういった時は親知らずの存在は大きいです。
親知らずを不用意に抜いてはいけません。あと少しで装置が外れる状態です。
装置が外れたら一般治療の歯科医に治療を依頼する予定です。歯科治療は対処療法です。
削っても完全に治る事はなく
かならず金属や樹脂(レジン)などで詰めます。
これが一生保てることはなく
また治療を行う事になります。信頼できる先生にきちっとした治療をしてもらう予定です。
長い道のりになりますが最後のゴールは必ずきれいな状態になります。
ご本人も喜んでくれています。今回もアンカーインプラントは使用していません。
外科処置も行っていません。表側にブラケットを装着することはありませんでした。やはり歯並びが悪いとう蝕になりやすいです。
もっと早く治療されていればと言う事もありますが
これからもっとも良い状態して頂いて
なるべく長い間維持できるようにして頂きたいです。
院長 福井の診断ノート
診断名 :
翼状捻転を伴う叢生
前歯部が正中線の所で相対的に捻じれています。相対捻転の翼状捻転です。
抜歯部位 : 上顎左側第二大臼歯、右側第二小臼歯、下顎両側第二小臼歯
治療に使用した装置 : リンガルブラケット
この治療に関して考えられるリスク(副作用)
う蝕の罹患リスクが高い患者様です。毎回来院時にブラッシング指導、スケーリングを行います。
治療期間 : 32か月
費用 : 費用 : 135万円~155万円(税込)
※費用については分割払いが可能です。詳しくはこちら
担当医より