Case No.111
乱杭歯治療例
女性 20代 横浜市鶴見区
治療例No.116 裏側矯正による八重歯 鞍状型歯列弓の治療
来院時の写真
気になっている点(主訴): 八重歯
八重歯です。八重歯はもとは犬歯のことです。上顎の犬歯は最後にはえてきます。そのために並ぶ場所がないと降りてこられずにその場にとどまったままになります。これが八重歯になります。
昔の人はかわいいという事で八重というよい名前をつけたんでしょう。
下顎歯列は正式には鞍状型歯列弓と言います。これも歯がはえてくる順番が関わっています。上の歯と下の歯は歯がはえてくる順番が違います。上の歯は犬歯が最後に下の歯は前から5番目の第2小臼歯が最後にはえてきます。
下の歯は舌の方からはえてくるので今度は下にとどまったようになります。
昔の人はこういった形を馬に乗るときの鞍にたとえて鞍状型歯列弓と名付けました。
いまならオメガ型と名付けるかもしれませんね。
さてこれだけでこぼこしていても治ります。
治療中の写真
どうですか?もちろん同じ人です。八重歯は下がってきて犬歯になりました。
鞍状型歯列弓もきれいなU字型歯列弓になりました。
ブログをみて下さっている方もお気づきだと思いますが、”八重歯のおばあちゃんやおじいさんを見たことがありますか?”
八重歯は歯が重なっているので歯磨きできない所がどうしてもあります。将来的にはう蝕や歯周病にかかり失っているのかもしれません。
これできれいで健康的な歯を維持しておくことができます。掲載に協力してくださってありがとうございました。今回も表側に装置を付けることはありませんでした。
アンカーインプラントなどの外科処置は行っていません。アイ矯正ではアンカーインプラントはしないとお考えになっていただいてもかまいません。必要のない事は費用がかかるだけなのでおこないません。
院長 福井の診断ノート
診断名 :
叢生(八重歯)
歯を排列する場所がありません。小臼歯を抜歯して犬歯を排列しました。犬歯は歯の中で重要な歯です。
抜歯部位 : 上顎両側第一小臼歯 下顎第二小臼歯
治療に使用した装置 : リンガルブラケット
この治療に関して考えられるリスク(副作用)
臼歯部にう蝕の治療痕があります。矯正治療中のう蝕に注意します。毎回来院時にブラッシング指導、スケーリングを行います。
治療期間 : 29か月
費用 : 費用 : 135万円~155万円(税込)
※費用については分割払いが可能です。詳しくはこちら
担当医より
犬歯の歯冠幅径よりも小臼歯の歯冠幅径は小さいです。犬歯が完全に歯列からブロックアウトされていると抜歯しても排列しない事になります。しかし、リンガルブラケットは大臼歯を後方に押す作用があります。実はこうした排列する場所のない厳しい症例には適しています。