Case No.126
受け口乱杭歯治療例
男性 20代 横浜市保土ヶ谷区
治療例No.133 交叉咬合 叢生 V字型歯列弓 狭窄歯列
来院時の写真
気になっている点(主訴): 乱杭歯
臼歯部(奥歯)の反対咬合を交叉咬合と言います。これに対して前歯部は反対咬合と言います。
この症例は歯列が細く、特に下顎はV字型歯列弓です。前歯にはかなりのでこぼこがあります。そしてもう一つの問題は臼歯部が反対咬合だと言う事です。
上の歯列の幅が狭い、あるいは下の歯列幅が広いということのどちらか?あるいは両方という事もあります。この患者様の場合は両方とも狭いのですが、特に上の歯列弓の幅が狭くなったために臼歯部が交叉咬合(反対咬合)ということになっています。
歯列弓の大きさは成人の患者様の場合広げすぎてはいけません。もちろん歯が骨の外に出て行ってしまいます。それ以前に唇や頬の筋肉に抵抗されて広げたあと後戻りしてしまいます。よくマウスピース矯正で歯を抜かずに治療した方にこれが見られる事があります。この場合は後戻りに注意しなければなりません。
厳しい症例でした装置がある程度治った所をお見せします。
治療中の写真
この患者様の場合は上の歯は抜いていません。そして下の前歯を1歯抜いて治療しました。これは小臼歯を抜く治療とは違います。下の前歯は小臼歯の次に抜かれる歯です。小臼歯を抜かずに下顎前歯を1歯抜いただけで治りました。どんな症例にも適応できるものではありません。よく検査、診査しなければいけません。
あともう少しでブラケットを外せます。掲載に協力していただいてありがとうございました。今回もアンカーインプラントは使用していません。表側に装置は一切装着していません。
院長 福井の診断ノート
診断名 :
叢生 V字型歯列弓
上下の歯列弓の幅が狭く狭窄しています。さらに下顎はV字型歯列弓です。
抜歯部位 : 下顎右側中切歯
治療に使用した装置 : リンガルブラケット
この治療に関して考えられるリスク(副作用)
下の前歯お1歯抜歯して排列しました。下の前歯にブラックトライアングルができないように注意が必要です。
治療期間 : 30か月
費用 : 費用 : 135万円~155万円(税込)
※費用については分割払いが可能です。詳しくはこちら
担当医より
成人の患者様で歯列弓を拡大するのには注意が必要です。その歯列弓は自然にできたものだからです。骨や筋肉のバランスはこの歯列弓の幅で取れています。歯列弓の拡大は後戻りの原因になります。そこで下顎前歯を1本だけ抜いて治療しました。すべての治療はリンガルブラケットでおこないました。