Case No.318
治療例
女性 30代 横浜市神奈川区
治療例 No. 326 シザースバイト 鋏状咬合
来院時の写真
気になっている点(主訴): 大臼歯が噛んでいない
シザースバイト、シザースとはハサミを意味する単語です。ハサミはすれ違う事によって紙を切る事ができます。上顎の歯は外側からはえてきます。下顎の歯は内側からはえてきます。そこで上顎と下顎の歯がすれ違ってしまった状態をシザースバイト、ハサミ状咬合と言います。これは大変よく見られる不正ですが、この患者様の場合は大変珍しい状態でした。
上顎左側大臼歯を見て頂くと上顎第一大臼歯と第二大臼歯がシザースバイトです。第一大臼歯がシザースバイトになっているのはとても珍しい事です。それは第一大臼歯は6歳にはえてくる歯だからです。左側大臼歯の歯列が湾曲しているのがわかると思います。第一大臼歯、第二大臼歯ともに噛んでいません。さらに厳しいのは第二大臼歯はすれ違って下顎の歯肉に触れる位置まで垂れ下がっています。
治療中の写真
下方に垂れ下がってしまった上顎左側第二大臼歯を上方に移動させる事は不可能だと判断しました。こういった状態は放っておくとさらに悪化します。気が付いた時にすぐに治療する事をお勧めします。
後方に萌出している第三大臼歯(親知らず)前方に移動させる事にしました。第二大臼歯と第三大臼歯の交代といったイメージです。第一大臼歯の噛み合わせは改善させる事ができました。
院長 福井の診断ノート
診断名 :
上顎左側第一大臼歯、第二大臼歯のシザースバイト
上顎左側大臼歯の歯列が曲がっていました。そのために噛んでいませんでした。シザースバイトでした。裏側から牽引する事で改善できました。
抜歯部位 : 上顎左側第二大臼歯
治療に使用した装置 : リンガルブラケット
この治療に関して考えられるリスク(副作用)
第二大臼歯という大きな歯を抜歯する必要がありました。第三大臼歯をかなり前方に移動させる必要がありました。
治療期間 : 18か月
※費用については分割払いが可能です。詳しくはこちら
担当医より